「このアプリは確認されていません」で、そっとタブを閉じてしまう前に|“コードを書かない”自動化【作り方シリーズ第3回】

Googleの許可画面は正常です――作り方シリーズ第3回のアイキャッチ つまずき帳

AIが書いてくれたものを、言われたとおりに貼り付けた。あとは動かすだけ——その最後の一歩で、見慣れない画面が出る。

「このアプリは確認されていません」。

そこまで来て、急に手が止まる。この一文を見た瞬間に立ってくるのは、「危険かもしれない」という不安よりも、「自分にはまだ早かったのかもしれない」という、すっと引いていく気後れのほうだと思います。さっきまで「おお、できそう」とワクワクしていたのに、その気持ちごと、そっとタブを閉じてしまう。

わたしもそうでした。最初のころ、この画面で何度かタブを閉じました。「確認されていません」「安全でないページ」——並んでいる言葉が、ぜんぶ「やめておけ」と言っているように見えたんです。

でも、先に結論を言ってしまいます。この画面は、正常です。故障でも、危険サインでもありません。(人によっては、この画面そのものが出ないこともあります。それも正常です。)

いちばんもったいないのは、写真を読ませる仕組みも、AIがちゃんと書いてくれて、貼り付けも終わって——動けば全部つながる、その最後の扉の前で、「自分には早かったかも」と引き返してしまうこと。だから今日は、コードもプロンプトも出てきません。このひとつの画面だけを、いっしょに見ていきます。

「このアプリは確認されていません」は、故障でも危険サインでもありません

Googleの「このアプリは確認されていません」という赤い警告画面。自分で作ったアプリのため正常に表示される(メールアドレス等はマスク済み)
個人のGmailで初めて動かすと出る「このアプリは確認されていません」。これは正常です(メールアドレス等はマスクしています)。

先に、いちばん安心してほしいことを、もう一度はっきり書きます。

「このアプリは確認されていません」は、正常な画面です。 故障でもないし、あなたが危ないことをしようとしている合図でもありません。あなたのアカウントでこれが出るなら、出て当たり前なんです。

理由は、あとでゆっくり書きます。でもまず、「あ、これは出るものなんだ」とだけ、肩の力を抜いて受け取ってください。この画面が出る理由が分かれば、次からは「はいはい、これね」で、軽く通り抜けられます。

そして、もうひとつ。一度ちゃんと許可すれば、この画面は二度と出ません。 毎回これと向き合うわけではない。最初の一回きりの、通過儀礼のようなものです。

なぜ「このアプリは確認されていません」と出るのか

今日の話は、これ一点だけに絞ります。むずかしい仕組みの話はしません。「なぜこの画面が出るのか」と「なぜ安心して進んでいいのか」、この2つが分かれば、もう十分です。

答えは、ひとことで言えます。

あなたが(AIに書かせて)たった今つくったものは、まだGoogleの審査を受けていないからです。

世の中に出回っているアプリは、たくさんの知らない人に使ってもらうために、Googleの審査を通しています。「このアプリは確認されていません」というのは、その審査をまだ受けていません、という意味でしかありません。

でも、思い出してください。あなたが作ったものは、世間に公開するものではありません。 自分で作って、自分だけが使う。あなたの予定表を、あなたのスプレッドシートに書き込むだけ。他人の手に渡るものではないんです。

だから——審査も、いりません。 知らない人に配るわけじゃないから、「みんなに配って大丈夫か」を確かめる審査を、そもそも受ける必要がない。受けていないものに「確認されていません」と出るのは、当たり前のことなんです。

たとえるなら、お店に並べるお菓子には検査がいるけれど、自分の台所で自分のために焼くお菓子に検査票はいらない。それと同じです。あの画面は「あなたのお菓子、まだ検査票がありませんよ」と言っているだけ。でも、それはあなたが自分で焼いて、自分で食べるものだから——検査票なんて、もともといらないんです。

進み方:「詳細」→「(安全でないページに)移動」→「許可」の3手

理屈が分かれば、あとはかんたんです。探す言葉は、たった3つ。「詳細」(または 「Advanced」)/「(安全でないページに)移動」「許可」——この3語だけ、覚えておいてください。

  1. 「詳細」(または 「Advanced」)を開きます。最初は折りたたまれて隠れていることが多いので、見当たらなければこの言葉を探してください。
  2. すると、「(あなたのプロジェクト名)(安全でないページに)移動」 のようなリンクが出てきます。これを押します。(「安全でない」「安全ではない」など、細かな言い回しは環境で少し変わります。)
  3. 権限の一覧が出ます。中身をさっと確かめて、「許可」を押します。
「詳細」を開くと「(プロジェクト名)(安全ではないページ)に移動」のリンクが現れた画面
「詳細」を開くと、「(安全ではないページ)に移動」のリンクが出てきます。ここを押します。

これで完了です。仕組みが動きはじめます。

ひとつだけ、言葉の補足を。「安全でないページ」と書いてあると、ドキッとしますよね。でもこれは「危険」という意味ではなく、さきほどの話のとおり「Googleがまだ審査していない」という意味です。“危ない”ではなく“確認前”。日本語の見た目がきついだけで、中身は今日ずっと話してきたこと、そのままです。

そして、この許可は最初の一回だけ。次からは、この画面は出てきません。

補足:許可の一覧に並ぶ項目(「スプレッドシートの参照・編集」など)は、その仕組みを動かすのに必要なものです。たとえば「写真を読んで表に書き込む」なら、その表をさわる許可がないと動きません。中身を見て「たしかに、この仕組みに必要そうだ」と確かめてから、許可してください。

アプリが求める権限の一覧画面と「許可(続行)」ボタン(メールアドレス等はマスク済み)
権限の一覧。中身をさっと確かめてから進みます(メールアドレス等はマスクしています)。

「安全でないページ」は、危険という意味ではありません

ここは、正直に書いておきたいところです。

実は、この赤っぽい警告画面が出る人と、出ない人がいます。 そして、それは「危ない・危なくない」の差では、まったくありません。使っているGoogleアカウントの種類の違いです。

まず、自分のアカウントがどちらかは、メールアドレスの末尾を見るだけで分かります。

  • 会社や学校から配られたGoogleアカウント(メールアドレスが @gmail.com ではなく、会社名や学校名などが入っているもの。いわゆるGoogle Workspace)では、そもそも赤い警告が出ず、すっと許可の画面まで進めることが多いです。
  • 個人の @gmail.com のアカウントでは、その手前に赤い警告画面が出ることが多く、さきほどの「詳細 →(安全でないページに)移動」のひと手間が必要になります。
会社や学校の独自ドメインのGoogleアカウントでは赤い警告が出ずに進める画面
会社や学校のアカウント(独自ドメイン)では、赤い警告が出ずに進めることが多い。見え方の差は、危険度の差ではありません。

大事なのは、この見え方の差は、危険度の差ではないということ。どちらの場合も、やっていることは同じ「自分で作ったものを、自分で動かすために許可する」です。会社のアカウントだから安全で、個人のGmailだから危ない——そういう話では、まったくありません。ただ、配られているアカウントの設定がちがうので、見える画面がちがうだけ。どちらでも、ちゃんと先に進めます。

なお、実際の画面の文言は、アカウントの種類やタイミング、Google側の都合で少しずつ変わることがあります。ボタンの言葉が記事とぴったり同じでなくても、慌てないでください。探すのは「詳細/Advanced」と「(安全でないページに)移動」と「許可」——この3つの言葉だけ。これさえ見つければ、たどり着けます。

なぜ、これだけで1記事にしたのか

最後に、この回の位置づけを。

この許可画面は、特定のレシピだけの話ではありません。第1回(紙の予定表を撮って表にする)でも、第2回(LINEと双方向でつなぐ)でも、AIに作らせたものを初めて動かすときには、かならずこの入口を通ります。 メールで自動通知する回など、これまでに公開したレシピでも入口は同じです。

つまり、これは全部のレシピに共通する、いちばん最初の関門。だからこそ、それぞれの記事の中に小さく書くのではなく、ここで一本、独立した記事にしました。これから何を作るにしても、この画面で迷ったら、このページに戻ってきてください。

正直に言えば、わたし自身がいちばん何度も引き返していたのも、この「最後の扉」でした。でも、ここを一度越えてしまえば、その先の景色はまるごと変わります。仕組みそのものより、この入口を抜けられるかどうかのほうが、ずっと大きい——それは、つまずいた回数のぶんだけ、よく知っています。

あの画面は、止まれの標識ではありません。自分で作ったものを、自分の手で動かしていいですよ、という確認です。落ち着いて「詳細」を開けば、ちゃんと通れます。

まとめと、次回

  • 「このアプリは確認されていません」は正常。自分で作って自分だけが使うものだから、審査も警告も、もともといらない。
  • 進み方は「詳細」(または「Advanced」)→「(安全でないページに)移動」→ 中身を確認して「許可」の3手。
  • 一度許可すれば、二度と出ません。 個人のGmailは赤い警告が出ることが多く、会社や学校のアカウントは出ないことが多い。見え方の差は、危険度の差ではありません。

この入口さえ抜けてしまえば、第1回も、これからの回も、ぜんぶ「動かすだけ」になります。

次回(第4回)は、「毎朝・前夜・週1の自動通知」。こちらから操作しにいかなくても、向こうから必要なときに届く——時刻を決めて自動で知らせてくれる仕組みを、ひとつずつ分解していきます。


このシリーズのこれまで:AI秘書「ぽけっと手帳」(全体像)第1回:紙の予定表を撮って送るだけ(写真→表)第2回:LINEに話しかけて予定を登録・一括削除第3回:許可画面で気後れしないために(この記事)第4回:毎朝・前夜・週1の自動通知第5回:カレンダー/フォトと連携(完結回)応用編その3:受発注・請求 秘書(受注が来たら、選ぶだけで見積書・請求書のPDFに)受発注 育てる編①:入金消込・督促・領収書PDF受発注 育てる編②:受注した瞬間に在庫を押さえる受発注 育てる編③:発注点アラートと発注書PDF受発注 育てる編④:月次集計・売上グラフ・会計CSV(最終回)基礎編:URLひとつで“自分の申込ページ”を作る(Webアプリ)基礎編:申し込まれた瞬間に、確認メールが自動で返る基礎編:申し込んだら、控えのPDFが自動で届く基礎編:申込の控えが、勝手にドライブへ積み上がっていく基礎編:申込のひとことを、届いた瞬間にAIが仕分ける基礎編:誰も画面を開いていないのに、毎朝まとめが届く基礎編:申込が来た瞬間、ポケットのLINEが鳴る(最終回)応用編その4:申込・予約 秘書(満席の瞬間、ページが自分から閉まる)申込・予約 育てる編①:キャンセル待ちと自動繰り上げ申込・予約 育てる編②:承認制とお断り下書き申込・予約 育てる編③:前日リマインダーと毎朝まとめ申込・予約 育てる編④:管理ページ(最終回)

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